オープンアクセスについて


目次

オープンアクセスとは
論文をオープンアクセスにするには
ハゲタカジャーナル問題について


オープンアクセスとは

オープンアクセスとは、学術研究成果を、インターネットを通じて誰でも無料でアクセスできる状況に置くことをいいます。

オープンアクセスを推進する流れは世界中で進んでいます。国内においては、第5期科学技術基本計画において我が国の基本姿勢として位置付けられたほか、科研費事業においても原則オープンアクセスにすることとされており、申請時のチェック項目のひとつになっています。


研究成果のオープンアクセスにはいくつかの方法がありますが、徳島大学では、機関リポジトリでの公開によるオープンアクセスを推進しています。


参考1:オープンアクセスの定義


参考2:日本におけるオープンアクセスに向けた主な動き


オープンアクセスの意義(利点)
  • 学術研究の発展を促進
  • イノベーションの創出
  • 研究成果に関する透明性や質の保証
  • 論文の露出機会、被引用数の増加 *
    * オープンアクセス論文の被引用率は、論文全体の平均値に比べ、18%高いという研究結果(Heather Piwowar et al. (2018)による https://peerj.com/articles/4375/)などが報告されています。


論文をオープンアクセスにするには

論文をオープンアクセスで公開するには、以下のようにグリーン・オープンアクセスとゴールド・オープンアクセスの2つの方法があります。


グリーン・オープンアクセス

研究者の所属機関や個人Webサイト等によるオープンアクセスで、大学が運営する機関リポジトリでの論文公開はこちらに該当します。
なお、ジャーナルの出版社や学会等が提示する許諾条件に沿った形での公開になります。

許諾条件は様々ですが、以下に代表的な例を挙げます。

  • 公開する原稿の版(version)の指定(出版社版/著者最終稿 など)
  • エンバーゴ(公開猶予期間)の指定
  • 出典の明記
  • 記載しなければならない事項、決められた文言の記述
  • 出版社,学会への事前申請

これらの条件をクリアすることで、徳島大学の構成員は徳島大学機関リポジトリにおいて論文を登録・公開することができます。

許諾条件の確認や出版社とのやり取りについては図書館が行いますので、刊行/アクセプトされた論文がありましたらお気軽にご相談ください。
機関リポジトリへの具体的な登録申請方法についてはこちらをご確認ください。


ゴールド・オープンアクセス

読者から購読料を取らない雑誌(オープンアクセス誌)に論文を掲載する方法です。
論文投稿から公開までの手続きの中で、著者が論文掲載料(APC:Article Processing Charge)を支払う形が一般的です。
また、オープンアクセス論文と非オープンアクセス論文の両方が掲載されている雑誌(ハイブリッド誌)に、オープンアクセス論文として掲載する方法もあります。
ハイブリッド誌では、APCを支払ってオープンアクセス論文にするかどうかを、出版社とのやり取りの中で著者が選択できます。



ハゲタカジャーナル問題について

一部のオープンアクセス誌には、論文掲載料(APC)の詐取を目的として、査読や公開後のデータ管理等を適切に行わない、粗悪なもの(ハゲタカジャーナル)が存在します。
このようなジャーナルに投稿してしまうと、研究成果や投稿者、および所属機関に対する信頼性まで損なうような結果になりかねません。


ハゲタカジャーナルの特徴

  • 掲載されている論文に不審な点が多い
  • 投稿してから掲載されるまでの日数が極端に短い
  • 査読の基準や手順について説明不足
  • 対象トピックが広範囲に渡り、互いに全く関連のないような分野の論文が掲載されている
  • ジャーナルのウェブサイトに不審な点が多い(連絡先の記載がない、所在地の住所表示がおかしい、フリーメールアドレスを使用している、など)
  • 掲載論文のDOIリンクが切れている
  • 同じ著者の論文ばかりが掲載されている
  • 編集委員への勧誘メールが執拗に届く
  • APCが明瞭に提示されていない、もしくは一般的なオープンアクセス誌の基準からかけ離れている(非常に安価な場合と非常に高額な場合のどちらもあるようです)


ハゲタカジャーナルへの投稿・掲載により生じる不利益

  • 査読が適切に行われないことによる論文の質の低下
  • 著者自身ならびに所属機関に対する評価・信頼性の低下
  • 不当な掲載料や高額な取り下げ料の請求
  • 論文撤回請求への不対応(他誌への再投稿ができなくなる)
  • 論文の長期的アクセスが担保されない可能性(雑誌廃刊とともにWeb上から消失)


ハゲタカジャーナルについては、インターネット上にブラックリストのような形で怪しいジャーナルや出版社が公開されています。(Jeffrey Beall氏による通称「BEALL'S LIST」などが有名です)
また、Directory of Open Access Journals (DOAJ)などは安全な雑誌のリスト、いわゆるホワイトリストとして使用されることも多いようです。
しかし、世界中で毎週のように新しいジャーナルが創刊され、出版にかかわる過誤や不正も年々増加している状況では、このようなネット上のリストも内容更新がいたちごっことなってしまいますし、ブラックリストとホワイトリストのどちらにも載っているジャーナルや出版社などもあり、投稿先の決定をどれかのリストに100%頼ってしまうのはリスク回避として不十分です。

投稿先を選定する際には、複数のリストを参照したり、上記の特徴に当てはまらないかなど確認し、慎重に検討してください。


コラム

ここには、徳島大学の先生方からいただいたハゲタカジャーナルについてのコラムを掲載していきます。



参考: