オープンアクセスとは
論文をオープンアクセスにするには
ハゲタカジャーナル問題について
オープンアクセスとは、学術研究成果を、インターネットを通じて誰でも無料でアクセスできる状況に置くことをいいます。
オープンアクセスを推進する流れは世界中で進んでいます。国内においては、第5期科学技術基本計画において我が国の基本姿勢として位置付けられたほか、科研費事業においても原則オープンアクセスにすることとされており、申請時のチェック項目のひとつになっています。
研究成果のオープンアクセスにはいくつかの方法がありますが、徳島大学では、機関リポジトリでの公開によるオープンアクセスを推進しています。
参考1:オープンアクセスの定義
参考2:日本におけるオープンアクセスに向けた主な動き
論文をオープンアクセスで公開するには、以下のようにグリーン・オープンアクセスとゴールド・オープンアクセスの2つの方法があります。
研究者の所属機関や個人Webサイト等によるオープンアクセスで、大学が運営する機関リポジトリでの論文公開はこちらに該当します。なお、ジャーナルの出版社や学会等が提示する許諾条件に沿った形での公開になります。
許諾条件は様々ですが、以下に代表的な例を挙げます。
これらの条件をクリアすることで、徳島大学の構成員は徳島大学機関リポジトリに論文を無料で登録・公開することができます。
許諾条件の確認や出版社とのやり取りについては図書館が行いますので、刊行/アクセプトされた論文がありましたらお気軽にご相談ください。
機関リポジトリへの具体的な登録申請方法についてはこちらをご確認ください。
読者から購読料を取らない雑誌(オープンアクセス誌)に論文を掲載する方法です。
論文投稿から公開までの手続きの中で、著者が論文処理費用(APC:Article Processing Charge)を支払う形が一般的です。
また、オープンアクセス論文と非オープンアクセス論文の両方が掲載されている雑誌(ハイブリッド誌)に、オープンアクセス論文として掲載する方法もあります。
ハイブリッド誌では、APCを支払ってオープンアクセス論文にするかどうかを、出版社とのやり取りの中で著者が選択できます。
一部のオープンアクセス誌には、論文処理費用(APC)の詐取を目的として、査読や公開後のデータ管理等を適切に行わない、粗悪なもの(ハゲタカジャーナル)が存在します。
このようなジャーナルに投稿してしまうと、研究成果や投稿者、および所属機関に対する信頼性まで損なうような結果になりかねません。
ハゲタカジャーナルの特徴
ハゲタカジャーナルへの投稿・掲載により生じる不利益
ハゲタカジャーナルについては、インターネット上にブラックリストのような形で怪しいジャーナルや出版社が公開されています。(Jeffrey Beall氏による通称「BEALL'S LIST」などが有名です)
また、Directory of Open Access Journals (DOAJ)などは安全な雑誌のリスト、いわゆるホワイトリストとして使用されることも多いようです。
しかし、世界中で毎週のように新しいジャーナルが創刊され、出版にかかわる過誤や不正も年々増加している状況では、このようなネット上のリストも内容更新がいたちごっことなってしまいますし、ブラックリストとホワイトリストのどちらにも載っているジャーナルや出版社などもあり、投稿先の決定をどれかのリストに100%頼ってしまうのはリスク回避として不十分です。
投稿先を選定する際には、複数のリストを参照したり、上記の特徴に当てはまらないかなど確認し、慎重に検討してください。
コラム
ここには、徳島大学の先生方からいただいたハゲタカジャーナルについてのコラムを掲載していきます。
参考: