直近一年間の累計
アクセス数 : ?
ダウンロード数 : ?
ID 111209
タイトル別表記
Long-range Transport Mechanism of Cadmium, Lead and Nonseasalt-sulfate Ion in Fresh Rime and Fresh Snow Collected on the Summit of Mt. Kajigamori, Kochi Prefecture, Japan during the 2008-2014 Winter Season
著者
佐名川, 洋右 徳島大学
耒見, 祐哉 徳島大学
黒谷, 功 徳島大学
西本, 潤 県立広島大学
菊地, 洋一 岩手大学
キーワード
non-sea salt sulfate
cadmium
lead
rime
fresh snow
資料タイプ
学術雑誌論文
抄録
2008年~2014年冬季において西日本の四国・高知県の吉野川資源保養林である梶ヶ森山頂(標高1400 m)で採取した新鮮な樹氷及び雪の化学組成(Na+, NH4+, K+, Mg2+, Ca2+, F−, Cl−, NO2−, Br−, NO3−, PO43−, SO42−)及びPb,Cdを測定した.同日に発生した樹氷と雪の[Pb]–[Cd]プロットにおいて同一起源を示す強い正の相関性(r2=0.9665,[Pb]/[Cd]=35±1.9)があり,[Pb]/[Cd]値は山東省の排出量比(37)に近かった.[Pb]又は[Cd]の[nss-SO42−]に対するプロットでは雪において良好な正の相関性があったが樹氷では良くなかった.雪での相関関係を基に樹氷の[Pb]濃度から計算された[nss-SO42−]値以上に過剰量を含む樹氷もあった.これは中国遼寧省南部での石炭燃焼と異なる起源からの影響を示唆している.2014~2012年の樹氷及び2014年~2013年の雪では後方流跡線が遼寧省-吉林省南部,渤海周辺を通過したとき,[Pb]–[Cd]プロットにおいてそれぞれ(r2=0.9038,32±3)及び(r2=0.9173,38±3)の良好な正の相関関係があった.[nss-SO42−]に対するプロットでは,樹氷においてだけ独立した二つの良好な正の相関が得られた.同日採取試料の場合と同様に計算された過剰な[nss-SO42−]は北東中国の都市エアロゾルが影響したものと考えられた.韓国周辺を後方流跡線が通過したときに得られた,正の相関(r2=0.9355,15±2)の[Pb]/[Cd]値は韓国ソウルに近い田舎で採取した冬季エアロゾル中の値(14)に対応していた.
掲載誌名
分析化学
ISSN
05251931
cat書誌ID
AN00222633
AA11681958
出版者
日本分析化学会
66
2
開始ページ
95
終了ページ
113
発行日
2017-03-22
権利情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry 2017
EDB ID
出版社版DOI
出版社版URL
フルテキストファイル
言語
jpn
著者版フラグ
出版社版
部局
理工学系