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ID 116914
タイトル別表記
Clinical survey of orthodontic treatment covered by national health insurance in the Department of Orthodontics, Tokushima University Hospital : Presence of cleft lip and palate in congenital craniofacial disorders
著者
高木, 豊明 矯正歯科たかぎ・クリニック
キーワード
先天性疾患
口唇裂・口蓋裂
臨床統計学的調査
合併症
資料タイプ
学術雑誌論文
抄録
矯正歯科治療に健康保険が導入されて約40年が経過し,唇顎口蓋裂と顎変形症の他に2018年現在53項目が保険治療の対象になっている.今回,我々は当科における矯正歯科治療の保険適用患者の実態を調査し,特に唇顎口蓋裂と他の先天性疾患との関連性について臨床統計学的検討を行ったので報告する.徳島大学病院病院情報システム・データウェアハウスを用い,2008年1月から2018年12月までの11年間に当院矯正歯科を受診した患者から保険治療を受けている患者を抽出し,顎変形症単独症例を除く先天性疾患患者について,電子カルテ全文検索システムを用いて臨床統計学的検討を行った.研究対象期間に当科にて保険治療を受けた矯正患者は345人で,そのうち,本研究対象患者は,顎変形症単独症例を除く207人であった.患者の内訳は,裂奇形を主徴候とする症例が全体の5割を占め最も多く,次いで,6歯以上の先天性部分性無歯症,ゴールデンハー症候群(鰓弓異常症を含む),ダウン症候群の順であった.また,症候性疾患の中で裂奇形の併発は,ピエール・ロバン症候群,ダウン症候群,ゴールデンハー症候群の順に多く,その裂型は,口蓋裂(軟口蓋裂を含む),唇顎口蓋裂,唇裂の順に多かった.以上のことから,当病院は裂奇形を併発した先天性疾患への専門的な対応が不可欠であり,希少疾患にも柔軟に対応できるよう複数の診療科,職種による診療科の枠組みを超えたチーム医療体制の構築が必要であることが示唆された.
掲載誌名
中・四国矯正歯科学会雑誌
ISSN
09157581
cat書誌ID
AN1037147X
出版者
中・四国矯正歯科学会
32
1
開始ページ
87
終了ページ
92
発行日
2020
EDB ID
フルテキストファイル
言語
jpn
著者版フラグ
出版社版
部局
病院
歯学系